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社局のお仕事 -バスまつり特別編-

社局のお仕事 -バスまつり特別編- 大阪市交通局
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大阪市交通局って、どんな社局?

通勤、通学、おでかけと日々使う電車にバス。毎日のように使っているけど詳しくは知らない、そんな交通機関の知られざる舞台裏のお仕事をお伝えするこのコーナー。今回ご紹介するのは、今年2017年(平成29年)に大阪市営バスの開業から90周年を迎えた大阪市交通局。大阪市の基幹公共交通機関としての役割や取り組み、サービスや車両の特長などについて、大阪市交通局自動車部の松浦隆宏さんと竹中一郎さんに伺いました。

——2017年(平成29年)は開業90周年の記念すべき年ですね。

松浦隆宏さん(以下:松浦さん)「大阪市営バスは、1927年(昭和2年)2月26日に阿部野橋~平野間で営業を開始しました。開業から90年が経った現在、約270万人もの大阪市民の皆様の足として、全24区に全86系統の路線を設け、530両のバスで営業を行っています。いつも大阪市営バスをご利用くださる皆様、本当にありがとうございます。平成30年4月には、大阪市交通局の外郭団体である『大阪シティバス株式会社』へ事業が引き継がれますが、今後ともバスのご利用をよろしくお願いいたします」

——大阪市内のほか、隣接する市でも大阪市営バスの姿を見かけることが…。

竹中一郎さん(以下:竹中さん)「大阪市に隣接する堺市、東大阪市、守口市、門真市、松原市の一部に、大阪市営バスの路線があります。守口営業所については大阪市内ではなく、守口市内にあるんですよ。ちなみに、大阪市営バスの営業所(車庫)は現在7つあります」

——大都市・大阪をカバーするには、相当な数の車両が必要なのでは?

松浦さん「先ほどもお話ししました通り、現在は530両のバスを保有しています。実は大阪市営バスの保有車両が最も多かったのは1966年(昭和41)のことで、当時は現在の3倍以上、1,886両ものバスを保有していたんですよ。当時は大阪万博を間近に控えた“勢い”のある時期でしたし、地下鉄の延伸工事が進んでいる時期でもありました」

——大阪市営バスといえば、クリーム地に黄緑色のラインが特長ですね。

竹中さん「現在の一般車両のデザインは、1982年(昭和57年)の購入車両から採用されたもので、『大阪市内にみどりを』という意味が込められています。また、遠方や夜間でもわかりやすく、見飽きのしないことも考慮されています」

——ラインが黄緑色ではなく、ブルーの車両を見かけることも。

松浦さん「ラインがブルーの車両は、ハイブリッドバスや天然ガスバスといった低公害車です。『公害のない澄み切った青空』をイメージしたデザインになります。ハイブリッドバスは1991年(平成3年)から、天然ガスバスは1995年(平成7年)から導入され、これらの低公害車は1997年(平成9年)からラインがブルーのデザインを採用しています」

——大阪市内をくまなく走る大阪市営バス。路線はどのように決めるのですか?

竹中さん「当然ながら、大阪市民の皆様の足として、どなたにも便利にご利用いただくことを目指しています。まずは『交通不便地域』がないように、そして、地下鉄とのスムーズな接続という点などに気を配り、工夫を凝らしています。より便利に、よりお得に、バスと地下鉄の乗り継ぎをご利用いただけるよう、『乗継割引』のサービスもご提供しています。PiTaPaなどのカード乗車券のご利用が必要ですが、バスとバス、バスと地下鉄を乗り継いでいただくと、乗車料金が割り引きになります」

——利便性の向上のほかに、大阪市営バスが力を入れていることは?

松浦さん「公共交通機関の果たすべき役割のひとつとして、交通ルールの大切さを知っていただくための活動を実施しています。2014年(平成26年)からは、市内の学校やイベント会場などで事故現場を再現する『スケアードストレート方式※による交通安全教室』を開催しています。とくに大阪市は自転車が多いことから、自転車の無謀運転の危険性を学んでいただくことを主眼に置いた内容となります。スタントマンが自転車で無謀運転をして、バスや自動車などと接触するシーンでは、見学中の方から悲鳴が上がります。自転車の無謀運転やマナーを無視した運転が、どれだけ危険かをご理解いただけるでしょう」

※スケアードストレート方式
恐怖を実感することで、危険行為の防止に役立てる教育手法のこと。

——交通安全教室によって、事故のない大阪市になると良いですね。

竹中さん「事故はバスの車内でも起こり得ることです。たとえば、急停車によるお客様の転倒事故です。運転手は急ブレーキを踏むようなことがないよう、常に細心の注意を払って運転するよう心がけています。また、少しでも早く降車しようと、バスが停車する前に席をお立ちになるお客様を減らすためにも、運転手による車内アナウンスも積極的に行っています。小さな心がけを積み重ねることで、安全・安心な大阪の街にしていきたいです」


うちの社局はココが自慢!

大阪市民の足として活躍するだけでなく、国内外からの多くの旅行者にも利用されている大阪市営バス。ココからは、“大阪らしさ”を感じられるサービスや、見て・乗って楽しめる、大阪市営バス自慢の車両についてご紹介します。

——面白いこと、新しいものが好きな大阪の皆さんを喜ばせるのは大変では?

竹中さん「そうなんです。私たち大阪市交通局の職員は、『お客様にとって良いサービスとは何か?』を考え、導入・実行することに必死です。他の社局さんが実施されているサービスなども参考にしながら、さまざまなサービス導入に積極的に取り組んでいます」

——『バスロケーションサービス』は、いかにも大阪らしい取り組みですね。

松浦さん「大阪市営バスでは、バス待ちのイライラ感の解消を目的に、主要なバス停にバスの位置や発車時刻を案内する『バスロケーションシステム』を設置しています。しかし、全てのバス停への設置は不可能ということで、2013年(平成25年)4月から『大阪市バス接近情報』というスマートフォンアプリの提供を開始しています。ご利用になったお客様から喜びのお声も頂戴していますので、一人でも多くの方にご利用いただきたいです」

——大阪市営バスの『日本初』はありませんか?

松浦さん「90年の長い歴史がありますから、これまでに色々な『日本初』があったと思います。いまでこそ当たり前になっている『ワンマンカー』ですが、1951年(昭和26年)6月に大阪市営バスが日本で初めて導入しています。その40年後の1991年(平成3年)11月には、車イスの方にもスムーズにご乗車いただける、『リフト付きバス』を路線バスで初めて導入しました。ちなみに、大阪市営バスは2012年(平成24年)に全車ノンステップ化が完了しています。ワンステップバスについては、かつて4両のみ存在していました」

——ここ数年、外国人旅行者が増えていますが、何らかの対応を?

竹中さん「2016年(平成28年)9月から、バス車内料金収納機(運賃箱)の表示を4か国語(日・英・韓・中)としています。通常は日本語と英語の表示になっており、韓国・中国の方が運賃をお支払いになる際に、韓国語・中国語が表示されます。4か国語を一度に表示させると、文字が小さくなって見づらくなってしまうので、運転手がボタンを押して表示を切り替えます。表示を切り替えるタイミングとしては、運転手が韓国語・中国語を耳にしたとき…となります(笑)」

——それでは、大阪市営バス自慢の車両について教えてください。

松浦さん「1959年(昭和34年)から1972年(昭和47年)まで採用されていた、深緑色の車体に赤い縞1本と白い縞6本のカラーリングを復刻・再現した『ゼブラバス』が人気です。この『ゼブラバス』は、2013年(平成25年)に大阪市交通局が110周年を迎えたのを記念して企画された車両で、現在は大阪市営バスの7つの営業所に1両ずつあります。車内には大阪市営バスの歴史などがわかる、写真や年表などが掲示されているんですよ」

——その他にもユニークなラッピングバスがありますか?

竹中さん「今年は大阪港開港150年にあたる年ということで、大阪港の発展に寄与した大阪市電の写真を、バスの側面と後方にラッピングした『大阪港ものがたり』ラッピングバスを運行しています。運行期間は2017年(平成29年)7月14日~平成30年3月末まで(予定)となります。この車両は1両しかありませんし、大阪市営バスとしては最後のラッピングバスとなりますので、とても貴重な車両といえます。その他に、大阪を拠点とするプロ野球チーム『オリックス・バファローズ』のラッピングバスも運行しています」

——見ているだけでも楽しいバスがたくさんあるんですね。

松浦さん「実際にご乗車いただくと、もっと楽しんでいただけるバスもありますよ。その代表例が『イルミネーションバス』です。毎年11月から12月にかけて、大阪市の御堂筋で開催される『大阪・光の饗宴』にあわせて登場する車両で、車両をイルミネーションなどで装飾しています。装飾を担当するスタッフが、毎年テーマを変えて装飾を制作していますので、1年ごとに異なる車両をお楽しみいただけます」

——それは楽しそう!バスの車窓から眺めるイルミネーションも良さそうですね。

竹中さん「『大阪・光の饗宴』は寒い時期の開催ですから、温かい『イルミネーションバス』の車内からお楽しみいただくのがオススメです。クリスマスシーズンにあわせたBGMを流すといった演出も行っていますので、美しいイルミネーションがより印象的なものになると思います。期間中『イルミネーションバス』は4両ご用意しますが、例年1万人近い方にご利用いただいています。早めの時期のご利用ですと、混雑を避けてゆったりとご乗車いただけます」


バスまつりではココに注目!

2017年9月17日のバスまつりは台風の影響で中止となりましたが、当日販売予定のグッズ紹介についても引き続き掲載いたします。

大阪市営バスは平成30年4月、『大阪シティバス株式会社』へ事業を引き継ぐことが決定しており、バスまつりへ参加は最後となります。販売されるグッズや展示車両に関する情報のほか、大阪市営バスとしての“最後のバスまつり”にかける意気込みを伺いました。

——まずは、バスまつりで販売されるグッズについて教えてください。

松浦さん「大阪市営バスのファンの皆様、いつもご利用いただいている皆様のために、多数のオリジナルグッズをご用意します。一例を挙げますと、全長10cmほどの『ゼブラバス』の小さな車体から、3種類の車内アナウンスが流れる『オリジナルサウンドバス』があります。その他にも『ミニミニ方向幕』や『バス型ホッチキス』といったユニークなグッズや、方向幕など部品の数々をこれまでより多くご用意しています。珍しいものでは、未使用のスピードメーターもありますよ。ぜひ大阪市交通局のブースにお越しください」

——では、バスファン注目の「目玉グッズ」のご紹介をお願いします。

竹中さん「バスファンの皆様にお馴染みの『ザ・バスコレクション』ですが、大阪市営バスとしては最後の発売となる『大阪市営バス開業90周年記念オリジナルバスセット』をご用意します。一般販売は10月1日からとなりますが、大阪市営バスとして最後の参加となる今回のバスまつりで、先行販売させていただきます。その他にも、今後は入手困難と思われるレアなアイテムをご用意していますが…それは当日のお楽しみとさせてください」

——本当に精巧なミニカーですね。仕上がるまでは大変でしょうね…。

松浦さん「メーカーさんと一緒に試作を行う際には、試作品とモデルとなる車両の図面を比較しながら、きちんと再現していただけているかどうかを確認しています。ルーフ上部のエアコンの位置や大きさ、ウインカーの数や形状などの細部にまで徹底してこだわり、可能な限り実車の再現を目指します。ここだけの話ですが、『ゼブラバス』の最初の試作品は車体のラインが1本少なかったんです(笑)」

——ミニカーにここまでの“こだわり”を持つ理由は?

竹中さん「大阪市営バスを愛してくださるバスファンの皆様にお買い求めいただく商品ですから、中途半端な商品をリリースする訳にはいきません。私たちのこだわりに応えてくださる、メーカーさんの“ものづくり”に対する姿勢や意気込みも相当なものです。シールタイプの方向幕や、車体左側の『巻き込み防止カバー』も付属していますが、そういったところからも“こだわり”を感じていただけるものと思います」

——大阪市営バスとして最後のバスまつりに展示される車両は?

松浦さん「展示車両についてはすでに決定していますが、こちらも当日のお楽しみとさせてください。大阪市営バスとして、最後の参加となるバスまつりに相応しい車両です」

——ちょっとしたヒントをいただけると嬉しいのですが…。

竹中さん「大阪市営バスといえばコレ!という、これ以上なく“大阪市営バスらしさ”にあふれる車両を展示させていただきます。これがヒントになっているかどうかは別として、当日までは様々な車両の姿を思い浮かべながら、予想を楽しんでください」

——最後に、バスまつりへの意気込み、皆様へのメッセージをお願いします。

松浦さん「大阪市営バスが90周年を迎えることができたのは、大阪市民の皆様、バスファンの皆様のお陰であることは間違いありません。最後のバスまつりになりますので、どうぞ大阪市営バスのブースと車両で、楽しくお過ごしいただきたいと思います」

竹中さん「大阪市営交通として最後の参加となるバスまつりですので、私たち職員も例年になく力が入っています。ご来場いただいた皆様に、少しでも楽しんでいただけるよう、若手からベテランまで、当日参加の職員全員が笑顔で盛り上げてまいります!」

大阪市交通局
http://www.kotsu.city.osaka.lg.jp/

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